膝蓋腱炎(ジャンパー膝)
2025年9月30日

膝蓋腱炎(ジャンパー膝)|ジャンプ・ダッシュで前膝が痛む方へ
「ジャンプやダッシュで膝のお皿の下がズキッと痛む」「練習後に階段がつらい」「しゃがむと前側が突っ張る」――
それは膝蓋腱炎(ジャンパー膝)かもしれません。
放置すると慢性化し、パフォーマンス低下だけでなく日常生活にも支障が出ます。
膝蓋腱炎(ジャンパー膝)とは?
膝蓋骨(お皿)と脛骨をつなぐ膝蓋腱に、ジャンプや着地・切り返し動作の反復で炎症と微細損傷が生じる障害です。
バスケ・バレー・サッカー・陸上短距離などのプライオメトリクス(跳躍)や高強度ダッシュを行う競技で多発します。
- 膝蓋骨の下極(お皿の下)や膝前面の局所痛・圧痛
- ウォームアップで軽快し、練習後に悪化しやすい
- 階段下降・しゃがみ込み・ジャンプ着地で痛み
- 進行すると安静時痛や朝のこわばり
原因と背景(患部だけが原因ではない)
単なる「使いすぎ」だけでなく、以下の全身要因が膝前面へ過負荷を集中させます。
- 股関節伸展・外旋筋の弱さで着地時に膝が前に出る(Knee-forward)
- 足関節背屈制限により膝で減速を受け止めてしまう
- 大腿四頭筋優位・ハム/殿筋の協調不足
- 骨盤前傾過多・体幹不安定で着地衝撃が膝前面に集中
- 急な練習量増加・硬い路面・不適切なシューズ
こうぞう整体院のアプローチ
1. 評価(動作×連鎖)
痛点・腫脹の確認に加え、着地動作・スクワット・片脚着地を動画的にチェック。
股関節・足首・体幹の連動、足部アーチ、シューズ摩耗まで評価します。
2. 施術(徒手)
大腿四頭筋・腸脛靭帯・大腿直筋・腸腰筋の過緊張を緩め、膝蓋腱への牽引ストレスを低減。
さらに足関節・股関節のモビライゼーションで衝撃分散ルートを作ります。
3. 運動療法(段階的ロード管理)
- 等尺性スクワット:痛みの軽減と腱の鎮痛(イスメトリック保持)
- エキセントリック(離心性)スクワット:傾斜板やスローテンポで腱の耐性を再構築
- 殿筋・ハム強化:ヒップヒンジ、RDL、ブリッジで膝前面の負担を肩代わり
- 足関節背屈改善:カーフ・ソールストレッチ、可動域ドリル
- 復帰期:ドロップジャンプ→タックジャンプ→切り返しと段階的プライオメトリクス
4. 鍼灸
膝蓋腱周囲・大腿四頭筋・腸脛靭帯のトーンを整え、血流と鎮痛を促進。
痛みによる筋抑制を解除し、運動療法を進めやすくします。
セルフケア(今日からできる)
- 痛みが強い時期:アイシング10〜15分/練習強度を一時調整
- 等尺性スクワット:膝90°前後で20〜45秒×5セット(痛み3/10以内)
- 傾斜板スクワット:ゆっくり5秒で降りて2秒で上がる×10回
- カーフ・ハム・殿ストレッチ:着地衝撃を分散
- 靴のクッション性・反発性を見直し、路面を選ぶ
こうぞう整体院は、徒手×運動×鍼灸+ロード管理で、痛みを抑えつつ競技復帰をサポートします。